ハニー工房

福岡県の山奥、水や自然の美しい石釜で活動している週末養蜂家のサイトです。ニホンミツバチ、セイヨウミツバチに関する様々な知識の公開、また自家製の純粋ハチミツの販売も行っております。どうぞお気軽に足を運びください。


★2023 3/28 えっ?セイヨウミツバチ?【ハニー工房アオヤギ式巣箱が出来るまで】2話
★2022 9/03 ついに明かされる!【ハニー工房アオヤギ式巣箱が出来るまで】1話
★2022 4/06 沢山のご要望を頂いていました『蜂児捨ての対策限定動画』を公開いたしました。詳しくは『蜂児捨て(子捨て病)を直す魔法の薬について』の記事をご覧ください
★2022 1/28 自然農はじめました
★2021 9/5 ハニー工房これまでを振り返る旅①
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★2020 6/14 記事更新 蜂児捨てを直す魔法の薬について 
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★2020 3/18 コロナウイルスとハチミツ/You Tubeチャンネル1000人突破
★2019 5/12 記事更新。奇妙なことが起こりました
★2019 4/18 これがこれこそが自然巣の至高【完結編】
★2019 4/7 第2話お待たせしました!『これが、これこそが自然巣の至高part2』
★2019 1/21 これが、これこそが自然巣の至高
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★2018 6/3 有住小学校ニホンミツバチ講演会~序章の記事を更新しました
★2018 3/9 山と河が僕の仕事場②
★2017 11/4 ニホンミツバチ大激怒!?巣箱継ぎ足し編
★2017 6/7 ニホンミツバチ大激怒!?採蜜編
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★2016 5/6 完全密着!春の分封捕獲スペシャル
★2015 10/28 これぞ鉄板!究極のスムシ対策
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★2015 4/7 重箱式巣箱継ぎ足しの様子
★2015 4/7 天神ひな祭公演御礼申し上げます。
★2015 2/17 今年もよろしくお願い致します。分封群入り巣箱販売中です。
★2014 10/5 アレチウリ
★2014 5/7 女王蜂の撮影に成功!
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★2013 9/9 記事更新。逃避行ラッシュ今期まとめ
★2013 8/30 純粋100%石釜産ニホンミツバチハチミツおかげさまで好評販売中です。ありがとうございます!
★2013 8/30 記事更新。スムシ
★2013 8/18 記事更新。逃避行ラッシュ2
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★2013 8/ 2ハチミツ販売ページ更新
★2013 7/10 サイト開設。どうぞ末永くよろしくお願い致します。相互リンク歓迎いたします。


アオヤギ式巣箱が出来るまで~②セイヨウミツバチ!?

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待望のかわいらしい妖精さんたちが巣箱から次々と出てきた!!

・・・と思った瞬間、いやそう思うよりも早いタイミングで

私の瞼に強烈な痛みが走りました。

ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!

私は瞼を手で押さえ地べたに倒れこみ足をバタつかせました。


V ブッスリ




ぎゃあおらあああああ!!!

今度はさっきの痛みが太ももに!

ここでミツバチに刺された痛みをわかりやすくお伝えしたいと思います。

先の尖った熱々の火鉢の箸で深く刺された痛み

です。

やばい。

パニックと脈打つ心臓の鼓動の中で私は命の危険を感じました。

さらにミツバチたちの羽音が増します。

ブルルルルルルルルルルルルブルルンブルブル

はっきりとは覚えていないのですが、私は近くに止めていた軽トラック

のドアを開け中に避難しました。

アドレナリンがどくどく溢れ荒い息遣いで車内から荒ぶる妖精さんたちを見つめる。

こ、こ、こ、こんな生き物・・・

庭先で飼えるかい!!!!




月日が経ちました。

えっ、ミツバチですか?

もちろん

全部逃げていきましたよ。

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1匹も残らずにね(クワッ!


ド素人の私に務まるわけもなく、群れは1月も持たず消滅してしまいました。

そして私のミツバチへの関心も完全に冷めてまた普通の日常に戻ったのです。

私が営むカーショップの週に一度の休みには趣味の薪割りと畑の手入れをして過ごしてます。

と、

いうのもここ早良区石釜の私の住んでいるところは標高が少し高く

冬は積雪や路面凍結が多く、もちろんその分屋敷も寒いわけで・・

薪ストーブを自宅に設置しています。

普通の石油ストーブでは間に合わないので嫌でも薪が必要なわけです。

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ミツバチが逃げてその年の暮れ。

例の庭先でミツバチを飼っているおじさんの家の前を通った時のことです。

普段はめったにそのミツバチおじさんの御屋敷がある方向の道は通らないのですが

その先に用があったので久しぶりにその通りに向かいました。

(そういえば、あの時もたまたまこの道を通りかかって庭先でミツバチを眺めながら

佇んでいる家主さんを見かけたんだっけな。まだ元気にされているだろうか?)


御屋敷の前を通ると・・・いた!!

みつばちおじさん(おじいさん)

「こんにちは!ご無沙汰しています」

「おお、君かね。どうしとったね?」

「はい、元気にしてました。あの、僕もミツバチを買うたんですけど

向いてないみたいで巣箱が来たその日に思いっきり刺されて挫折してしまいました。

ははw」

「なーんね、刺されたと?どこば刺されたとね?」

「瞼の上と太ももです。しばらく試合後のボクサーみたいに顔を腫らしてましたよ」

「あらら、そりゃ痛かったど~。ミツバチはどこで買うたとね?」

「〇〇〇〇〇てとこで買いました。インターネットで注文して。少し離れたところで煙幕

も炊いたんですけど全然おとなしくならなかったですね」

煙幕?なんでそがんと炊いたとね?おるはそがんと1度も使ったことなかばい」

「そうですか?購入したところの注意書きで初めに箱から出すときは煙幕を炊いた方がいいと

書いてあったですし防護服も持ってなかったですからねぇ」

そう私が言うとおじさんの表情が「ん?」と曇りました・

「あんたそれ・・・届いた箱はどがんとだった?もしかしてこんな箱じゃなかね?」


「ええ、そうですよ。それだと思います。」

「ぷっ」

ぶあっはっは!!!ぎゃぷぷぷぷプギャーwww

( ゚д゚)

家主さんの大笑いにポカーンと開いた口がふさがらない私に家主さんが続けて言いました。

「あんたが買うたとはニホンミツバチじゃなか。あんたが買うたとはね・・・

セイヨウミツバチたい!!!

「セイヨウミツバチ?」

ミツバチ比較


「そうたい。おるがここで飼うとるのはニホンミツバチよ。セイヨウミツバチとは

違う蜂たち。よく見てみてん。少し蜂の体が細かろうが?あんたが買うたミツバチは

もっと体が黄なくて(黄色くて)大柄だったはずばい。

それにね、ニホンミツバチは

めったに刺さん。





/(^o^)\ナンテコッタイ

私がミツバチと思って飼っていたのはセイヨウミツバチという授粉用に家畜養殖された

外来種ミツバチで、日本に古くから生息する在来種のニホンミツバチとは

似て異なる物だということ!


(おじさん、なんで早く、なんでもっと早く教えてくれなかったんだ!俺の2年間を返してくれ!)

いや、きちんと聞かなかった私も悪い。

調べもせずにミツバチを購入して

おじさんの事を最後まで信じることが出来なかったことの報いか。

(けれどおじさんもミツバチ分けてくれなかったよね!?)


家に戻り庭の片隅に転がっていたセイヨウミツバチの巣箱が目に留まりました。

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・・・・・・・・まだ終わってない。

俺はまだ終わっていない。

出会いたい

本当のミツバチ

ニホンミツバチに




★3話に続く

アオヤギ式巣箱が出来るまで~①ミツバチとの出会い

さかのぼること15年前のある日・・・

私はミツバチという存在に関心を持った。

まずは自己紹介をさせてください。

私の名前は青柳秀明。今年で70を迎えます。

福岡市でビンテージカーショップを営む元レース屋です。

若い頃は日産の古い車(当時は古くなかったw)B110サニーやB310サニー

で西日本サーキットを始め 筑波サーキット、鈴鹿サーキット、富士スピードウェイ

で開催されていたマイナーツーリングカーレースで活躍させていただいていました。

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自慢話になりますが・・かのタイヤメーカーADVANのドライバーに抜擢された時期もあります!


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当時、全国で7台しか存在しないADVANサニー(画像左上)のうちの1台がこれです。ヨコハマタイヤより車両やタイヤのフルサポートを受け 、ADVANカラーはメーカー承諾がないとNGな時代でした。

決勝はゼッケン35番の青いサニー(画像右上)を猛追し、ラスト2周の1コーナーで抜いて優勝を飾りました。


当時はレース、レース、レースの日々、人生をかけていました。

店舗外観


仕事も自分たちの営むチューニングショップで毎日油、鉄粉まみれ。

触れる物は無機質な物ばかり、自然とは無縁の日々でした。

そんな私も50歳を過ぎた頃から不思議と”自然の物”が恋しくなり始めているのに気が付きました。

きっと幼い頃、何もない時代でまだアスファルトの道路がない自然が隣にあった生活が

年を重ねて恋しくなったのでしょう。



そのころから住まいも市内を離れ、福岡と佐賀の県境の石釜という地名の山の奥に移り住みました。

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ポツンと一軒家・・・とまではいきませんが、少々不便ですが自然あふれる静かな良い所です。

そこで私は初めて養蜂家と出会います。

「すいません、それってミツバチですか?」

私の中で養蜂というと大きな土地で沢山の箱を並べ大勢の人達でミツバチの世話をするという

イメージだったのですが、庭先で2,3の箱を置いてなんともラフな格好で蜂を眺めていた家主

という光景が私の眼にはとても新鮮に映りました。

「そうよ~。ミツバチたい」

「ミツバチってこういう庭先でも飼えるんですか?」

「誰でん飼えるよ。興味があるなら、あた(あなた)もしてみらんね?

もし分蜂して捕まえれたら1群群れをあたに分けてやるけん、巣箱だけ準備しといて」

分蜂?巣箱の用意???

もちろん素人の私にはチンプンカンプンです。

ふむふむ、なるほど。ミツバチの群れは大きくなりすぎると新しいグループができて

引っ越しするのか。

木製の巣箱があれば自分もこのおいさんみたいに飼うことができる!

それからちょくちょくミツバチおいさんの元を訪ねるようになりました。

日に日に増していく養蜂への興味、大好きなハチミツが自宅で採れるという夢。

しかし・・・

待てど待てどミツバチは分けてもらえず・・・

「ごめんごめん、分蜂したけど捕まえれんかった。また待っといて」

「これは新しく捕まえたんだけど、元々いた1群逃げてしもうたけん分けれんたい」

そして1年が過ぎ

「すまんねぇ、今年はうちも2群しかないから分けて上げれんとよ。また今度連絡する」


自宅のガレージに置いてある張り切って用意した巣箱はすでにカビが生え始めていました。

もともと生きたミツバチの群れを素人の私が貰えるという考え自体が甘かったのかもしれません。

それだったらどうしてもっと早く他人に期待せずに自分で何とかしてみようと思わなかったのだろう・・・

よし。

買おう。

確か養蜂園で巣箱に入ったミツバチを販売してたはず。

この際だから自然のミツバチに拘らず飼いならされたミツバチでいいではないか。

そしてその子たちを自然で増やしていこう。

注文から1週間後、ついに私のもとに初めてのミツバチが届きました。

楽しみでしょうがない。とりあえず玄関横の柿の木の下に置いてみよう。

あのご主人のようにいつでも様子をうかがえて眺めることもできる。

こんなに簡単に手に入るなんて。

ん?巣箱の作りが違うな・・・まあいいか。

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とりあえず設置だ。

予定していた通り柿の木の下に用意した台に巣箱を置きます。

なになに、「巣門を開ける前に中のハチが騒いでいたら霧吹きで水をかけてください」と・・

網越しに騒いでるようには見えないな?

次に網を板で塞いで中を暗くすると。

ビリビリビリ・・・ペタッ(ガムテープの音)

そして入り口のトタンを開ければ完了です、と。

巣門をジーっと見つめてると中からそれはかわいらしいミツバチが出てきました。

(なんてかわいらしいんだ!!)

次から次に美しい黄色のミツバチが出てきます。

(いいぞ!!!きた!!!)

ブーン、ピタッ。

チクッ!!!!

ぎゃぁあああああああああああああああああああああああ

【2話に続きます】



いらっしゃいませ

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